【テニスシューズの選び方】オールコート用とオムニ＆クレーコート用の違いを理解し、コートに合ったシューズを選ぼう

オールコート用のシューズと、オムニ＆クレーコート用のシューズは全く違います。

テニス初心者の方がよく分からずに適当なシューズを履いている場合がありますが、コートサーフェス（コートの材質のこと）に合ってないシューズは上手くフットワークが使えなくなる上に、捻ったり転倒したりして怪我をする危険度が増してしまいます。

この記事を読んでいて「まだよく違いが分かっていない・・」という方は、是非ともここでサーフェスに合ったシューズを履くことの重要性を知り、プレイの質を高めることに繋げていただけたらと思います。また、それが怪我への危険を遠ざけることにもなりますので、一つのテニス知識として知っておいていただければと思います。

とりあえず、日本ではこの2種類を知ればOK

詳しい説明に入る前に、何故「オールコート用」と「オムニ＆クレーコート用」に絞っているの？ハードコート用は？グラスコート用は？？という疑問が聞こえそうなので、その答えを先に書いておきます。

それは日本のテニスコート事情にあるのです。日本ではオムニコート、ハードコート、クレーコートが圧倒的に多く、グラスコート（芝）はほとんど見かけません。また、屋内コートはカーペットコートが多いですが、屋内を使っているプレイヤー比率はとても低い上に、ハードコートのシューズで兼用できてしまいます。

そしてハードコート用のシューズは「オールコート用」で兼用できます。オールコートという名前通り、すべてのコートで使うことが出来ますが、オムニやクレーで履くとけっこう滑るのでフットワークのパフォーマンスはかなり落ちると思います。

そして「ハードコート用」は「オールコート用」と比べるとかなり数が少なく、そしてオールコート用は機能が優れたものが多いため、ホームがハードコートの場合でもオールコート用シューズの中から選ぶことが多々あります（楽天ショッピングでさえハードコート用シューズのカテゴリは用意されていません）。

そんな訳で、実は私の周りでは「ハードコート用=オールコート用」という認識が普通になってしまっています（ちょっと偏っているかも知れませんが・・）。

この「ハードコート用=オールコート用」の図式は覚えておいた方がいいかも知れませんね。

ただし、やはりハードコートには「ハードコート用」が一番合うとも言われていますので、徹底的にベストなシューズを探したいならちゃんと「ハードコート用」の中から選ぶのがベストなのでしょう。

そしてオムニコート（主に砂）とクレーコート（土）はコートの材質が似ているため、最初から兼用することを前提にシューズが販売されています。

という訳で、日本では「オールコート用」と「オムニ＆クレーコート用」を知っておけば大丈夫なのです。各メーカーもこの2種類に力を入れており、多くの新製品が続々と出てきています。反対にカーペットコート専用は非常に少なく、さらにグラスコート用はほとんど見かけないという状況になっています。

「オールコート用」と「オムニ＆クレーコート用」の違いとは

「オールコート用」と「オムニ＆クレーコート用」は靴の底（ソール）の作りが大きく異なっています。

「オールコート用」はソールが平らな感じで、程よく滑りながらもハードコートをしっかりと掴んでくれる動きが出来るようになっています。そして凹凸もそこそこあるので引っ掛かり性能もあり、クレーコートやオムニでも対応できるようになっています。

▼オールコート用のソール

「オムニ＆クレーコート用」は反対にソールの凹凸が激しく、砂や土でも滑らないようにストップ性能を重視して作られています。

▼オムニ＆クレーコート用のソール

それぞれ全く違う作りなため、オールコート用シューズを履いてクレーコートでプレイすると滑りまくりますし、逆にオムニ＆クレーコート用シューズをハードコートで履いてしまうと、あまりにもストップ性能が良すぎて足を捻ったり挫いてしまう危険が出てしまいます。そう、コートサーフェスに合っていないシューズを履いてプレイすると、怪我の危険が増してしまうのです。

ただし、今のシューズはかなり質が高く、本気で動くような試合でもない限り、意外と両方でプレイできてしまったりします。週末に少し楽しむくらいのテニスならひょっとしたらどのシューズでも問題ないかも知れません（保証は出来ませんが・・）。

が、本気でテニスをしている方はやはりシューズは最低でも2種類持っていた方が良いと思います。怪我の可能性が低くなるということと、フットワークのパフォーマンスがだいぶ違ってくるということが非常に大きなメリットとなりますので。